育休復帰後に、育児と仕事の両立ができる自信がない…。育休後に退職するのってずるい?
こういった悩みに答えます。
この記事では、育休後の退職のメリット・デメリットや職場に与える影響などを取り上げながら、育休後の退職が良いか悪いかについてお話します。
この記事を読むことで、育休後の退職を検討している方にとって、本当に大切なものは何かを知るきっかけになり、退職の後押しとなるはずです。
それではいきましょう。
育休後に退職することはずるい?
結論いうと、育休後に退職することは全くずるくないです。
育児・介護休業法や労働基準法などの法律に「育休後に退職してはいけない」なんて法律ありません。復帰後に退職するのは全く問題ないのです。
それに、内閣府によると「第一子出産後、約50%の女性が退職している」というデータもあります。
退職は立派な権利なので、家族第一で気にせず辞めてもいいかと思います。
とはいえ、育休はあくまで職場復帰前提で取得できるもの。退職する気マンマンで育休を取得するのは、難しいケースもあります。
なので流れとしては、
- 復帰前提で育休取ります!
- 思ったより育児が大変…。仕事と両立無理かも…。
- 育休明けに退職します…
というような形がベストです。
「育休後、退職ってずるい」なんて思うあなたは、責任感が強く優しい人なのでしょう。でも、大事なのは仕事より家族のはずです(仕事が好きな方は就業継続で)。
周囲の目を気にせず、退職したいなら退職すればいいと思います。
育休後の退職を「もらい逃げ」なんて言うな
「育休のもらい逃げ」なんて発想は間違いです。
なぜなら、育児って相当大変だから
私自身が2児のパパなのですが、家事に仕事に育児。まあ毎日忙しい。1人目が生まれたときなんて、1日24時間のうち、好きなことに使える時間がたったの2時間でした。
最初は誰もが家事と育児が両立できると確信している。でも、いざ育児をしてみると「毎日の家事と育児で精一杯。これ、職場復帰無理じゃね?」ってなる。
これは育児を経験した人じゃないとわからないので、「育休とか言って休んで迷惑かけて…」と批判されるのは仕方ない気もします。
「育休もらい逃げ」では、こんなニュースもあります。
2019年3月にNHKを退局した青山アナ。4人の子どもを授かったことで、産休・育休制度を利用して約7年間休職。その後に即退職したことで、「育休のもらい逃げ」なんて批判が殺到したことがあったそう。
たしかに、第三者から見れば休み過ぎなのかもしれません。しかし、それだけ家事と育児が忙しかったということ。
しかもニュース記事にもありますが、お金がもらえる期間も限られてるし、全額もらえるわけじゃない。育休中って、ほとんど無給なんですよね。批判している人は「休んで金ばっかもらって…」と、羨ましくて言っている気がします。
前述したとおり、育休後に退職することは法律上、問題ありません。
だから、もらい逃げしてもいいかと(ただし、職場への感謝や礼儀はしっかりするべきだとは思います)。
育休後の退職のメリット、デメリット
育休後の退職には、さまざまなメリットとデメリットが存在します。
以下にそれぞれの要素について詳しく考えてみましょう。
メリット①家族との時間を重視できる
育休後の退職により、より多くの時間を家族や子供と過ごすことができます。
子供の成長に貴重な関わりを持つことができ、家庭との絆を深めることができます。
メリット②ストレスの軽減
育児と仕事の両立は、多くの女性にとってストレスの原因となります。
退職により、仕事にかかるプレッシャーやストレスを軽減できるため、精神的な安定や心の健康につながる場合があります。
メリット③キャリアの再構築
育休後の退職は新たな可能性を開くチャンスでもあります。
自身のキャリアを見直し、新たな分野や自己実現の道を模索することができます。
起業やフリーランスとして活動するなど、新たなキャリアパスを築くことができるかもしれません。
デメリット①経済的な不安定さ
退職により収入が大きく減るため、経済的な不安定さが生じる可能性があります。
家計の負担が増えたり、将来の資金計画に影響を及ぼす可能性があるため、慎重な検討が必要です。
デメリット②再就職の難しさ
育休後の退職後、再就職する際に一度離れた職場や業界への復帰が難しくなることがあります。
また、子育て期間中にスキルアップが難しいことこから、再就職までは相当な努力が必要となるでしょう。
デメリット③社会的な影響
育休後の退職が一般的には理解されにくい場合があります。
社会的な評価や他者の目線によるプレッシャーを感じることがあり、「自分は無能だ」と自己嫌悪に陥ることも。
これにより、社会的な結びつきやキャリアの発展に影響を与える可能性があります。
育休中に退職を考えてしまう理由
育休中に退職を考える女性たちの心情や理由を探ってみましょう。
以下に一部の理由を挙げます。
理由①仕事と子育ての両立の難しさ
育休中には、育児と復帰後の仕事について両立が難しいと考えてしまいます。
育児が大変過ぎて、仕事に復帰してもストレス溜まるだけじゃないかと悩むのは当然のこと。特に、長時間勤務や残業が多い職場だと、家庭とのバランスを取ることが非常に困難です。
子供が病気になったりすると、予定通りに仕事をこなすことが難しくなることもあります。
理由②サポートや制度の不十分さ
育休中に必要なサポートや柔軟な働き方制度が整っていない職場では、仕事と子育ての両立がより困難になります。
リモートワークや時短勤務など、働き方の選択肢が少なかったりすると、家族を軸にした生活ができないので、退職の気持ちが一気に高まります。
理由③キャリア転換
育休を取得することで、一定期間の間仕事から離れることになります。
この期間中に自身のキャリアや将来の展望について考え直す機会が増えます。
加えて、新たな価値観や目標が見えてきたり、子供との時間を大切にすることが自分にとってより重要だと感じたりすることで、退職を選ぶこともあります。
育休後の退職が会社に与える影響とは?
育休後の退職は、会社にさまざまな影響を与えることがあります。
以下にいくつかの影響要素を考えてみましょう。
①人材の流出と経験の損失
育休後の退職により、優れた人材が会社を去ってしまうことで、組織に損失が生じます。
これは特に、退職する人が重要なポジションにいた場合や、長期間にわたって会社に貢献してきた場合に顕著です。
新たなメンバーの採用と育成に時間とリソースが必要となり、組織の運営に影響を及ぼす可能性があります。
②雰囲気や労働環境への影響
育休後の退職が相次ぐ場合、職場の雰囲気や労働環境に変化が生じることがあります。
同僚やチームメンバーが次々と退職してしまうと、残された社員には不安や不満が生じる可能性があります。
また、退職者の代替を急いで探すことで、早期の人事異動や業務の再編成が行われることもあります。
これにより、組織の安定性やチームの連携に影響が出る可能性があります。
③イメージやブランドへの影響
育休後の退職が多い場合、会社のイメージやブランドにも影響が及ぶことがあります。
女性が働きやすい環境や家庭との両立支援策が不十分であるとの評判が広まれば、優秀な女性人材の採用や定着に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、顧客や取引先からも社会的な評価を受けることがあり、退職率が高い会社としての信頼性や魅力が低下する可能性があります。
育休後に退職を考える前に考えるべき要素
育休後に退職を検討する際には、以下の要素を考慮することが重要です。
これらの要素を踏まえて、将来の選択についてよく考えましょう。
①経済的な計画
育休後の退職により、家計の負担が増える可能性があります。
退職前に家計の状況を詳しく確認し、将来の経済的な計画を立てることが重要です。
生活費や子供の教育費、住宅ローンなどの支出を考慮し、経済的な安定性を確保するための備えを行いましょう。
②キャリアの将来展望
育休後の退職が将来のキャリアにどのような影響を与えるのかを考える必要があります。
退職後にどのようなキャリアパスを模索したいのか、自身の目標や興味に合致する道を見つけるためには、自己評価や将来のキャリアプランについて真剣に考えることが必要です。
③家族のサポート
育休後の退職は、家族や生活スタイルに大きな変化をもたらすことがあります。
退職後の時間の使い方や家事・育児の負担の分担など、家族との協力体制やサポートを確認することが重要です。
家族の理解や協力があるかどうかを考慮し、育休後の退職による生活の変化に対応できるかを検討しましょう。
④再就職
育休後の退職後、将来的に再就職やキャリア復帰を考える場合には、市場の需要や業界のトレンドを把握することが重要です。
求人情報や業界の動向をリサーチし、自身のスキルセットや経験が求められる分野や職種を見つけることが必要です。
また、スキルの更新や学習への取り組みを行い、キャリア復帰への準備を行いましょう。
⑤職場の人とのコミュニケーション
育休後の退職を考える場合、職場の人とのコミュニケーションを大切にしましょう。
上司や先輩、同僚など。「辞めちゃいますwww」なんてふざけた態度取れば「育休もらい逃げ」と言われてもおかしくありません。
休みをもらっていることに感謝をして、職場の人を思いやるようにしましょう。
⑥あなたの幸せ
最後に、育休後の退職を検討する際には、あなた自身の幸福や満足度を重視することも大切です。
仕事はお金を得るために必要なこと。しかし、本当に大切なのは家族のはずです。
スティーブ・ジョブスも、最後に素敵な言葉を残しています。
自身の幸せと家族の幸福を追求しながら、育休後の退職について慎重に検討し、将来の道を切り拓いていきましょう。
まとめ
育休後の退職を考える際には、個人の家庭環境やキャリアの目標、将来の展望を考慮することが重要です。育休後の退職にはメリットとデメリットがありますが、それぞれの要素をバランスよく考えながら判断する必要があります。
育休後に退職することは、個人の自己実現や家族の幸福を追求するための選択です。自身の幸せや生活の充実を重視する場合、育休後の退職は新たな可能性を開くきっかけとなるかもしれません。また、育児と仕事の両立が難しいと感じる場合や、家族のサポートが必要な状況であれば、退職を選択することも理解されるべきです。
ただし、育休後の退職には経済的な面やキャリアの影響なども考慮しなければなりません。家計の状況や将来のキャリアパス、再就職やキャリア復帰の可能性を慎重に検討することが重要です。また、社会的な影響やプロフェッショナルなスキルの低下についても注意が必要です。
育休後の退職を検討する際には、家族や信頼できる人々とのコミュニケーションや助言を求めることも有益です。さらに、サポート制度や助成金の活用、自己の幸福や満足度を重視することも大切です。
最終的な決定は個人の意思によって行われるべきです。自身の幸せと家族の幸福を追求しながら、育休後の退職について慎重に考え、自分自身の人生を豊かにしていきましょう。育休後の退職が個人の選択として尊重され、社会的な理解が進むことを願っています。
今回は以上。
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