部下が退職すると言ってる。もう引き止めても遅いんだろうか。いい方法があったら、アドバイスがほしい。
こういった悩みに答えます。
- 部下からの退職願、退職届はもう手遅れ?
- 本当に辞める部下の特徴
- 部下が退職する原因
- 部下の退職を防ぐ方法
- 本記事の信頼性
この記事を書いてる私は、社会6年目の若手。2019年12月、何の事前相談なく、上司に退職を申告。引き止めも全て無視して、転職していきました。
この記事を読めば、退職する若手の心理がわかり、上司として部下の退職を防ぐことができるはず。
若手の気持ちを赤裸々に書きますので、ぜひ最後までご覧ください。
【結論】部下からの退職願、退職届はもう手遅れ
結論言ってしまうと、部下から退職を申告された時点でアウト。もう手遅れです。
理由は、もう会社を信用してないからです。
退職理由は、仕事内容と人間関係
退職する若手のほとんどは「仕事内容」と「人間関係」を理由に退職します。
以下は、2017年度に内閣府が行った調査です。
「仕事が嫌い」とか「上司が嫌い」で辞める人がほとんど。
これは事実なので認めておきましょう。
もう会社は「敵」
退職理由が「仕事内容」「人間関係」である以上、会社や上司は「敵」
例えば、今まで信じてた仲間に金を騙し取られた。その仲間から「また仲良くしてほしい」なんて言われて、素直に承諾しますか?しませんよね。
退職者にとって、会社は信用できない「敵」
「敵」から何言われたって、聞く訳ありません。
退職は相当な覚悟がいる
そして、退職者は相当な覚悟をもって、退職を申告しています。
上司に話すのは初めてかもですが、部下にしてみれば、何ヶ月も、何年も前から我慢してきたこと。
簡単な引き止めで、退職を取り消す訳ありません。
まとめると、
- 退職を申告された時点でもう手遅れ
- 引き止めは、ほぼ意味ない
今の部下の退職は確定。
今後は「未来の部下をどうやって辞めさせないか」を考えていきましょう。
補足:退職願と退職届の違い
退職願と退職届の違いは、以下の通り。
退職願は、お願いの書類なので、まだ引き止めの余地あり。
でも、退職届は「退職します」という宣言の書類。
退職届を出されたら、素直に受け取り退職を認めるしかありません。
法律で「退職の自由」が認められているため、退職届の拒否は原則法律違反になります。
本当に辞める部下の特徴
まず、本当に辞めてしまう部下の特徴をご紹介します。
事前に知っておくことで、部下が退職する兆候がわかります。
- 周囲に相談しない
- 愚痴を言わない
- 自分から意見しない
①〜③のように、部下は基本、上司に何も相談せずに辞めていきます。
それはなぜでしょうか。(先ほど少しだけ答えを言いました)
それぞれの詳細な理由について、以下の記事で解説しています。
部下が退職する原因
次に、部下が退職する原因をご紹介します。
前述したとおり、大きくこの3点になるかなと。
- 人間関係
- 職場環境
- 仕事内容
それぞれの詳細な理由について、以下の記事で解説しています。
あれ?部下が話している退職理由と違うなあ。
それもそのはず。
当然ですが、部下は「本当の退職理由」を言いません。
嫌いな人が目の前にいて「あなたが嫌いです」なんて言わないですよね。相手を傷つけないように、嘘つくのが人間です。
部下も会社に気を遣って、嘘をついていることが多い。
本当の原因は、内閣府のデータにある通り、上の3つのどれかです。
部下の退職を防ぐ方法
それでは本題の、部下の退職を防ぐ方法をご紹介します。
- 昭和の価値観を捨てる
- 部下の存在を承認する
- 環境を変える
それぞれ具体的に解説しています。
①昭和の価値観を捨てる
まずは、昭和の価値観を捨てましょう。
昭和の価値観っていうのは、以下のようなこと。
- 上司の誘いは断らない
- 指導は厳しく、叱咤激励
- 残業してでも、バリバリ働け
なぜ捨てるべきかというと、昭和の価値観に若手がついていけないから。
わかりやすい図があったので、ご紹介します。
上司と部下は20歳近く離れていて、価値観のギャップがあります。
はっきり言って、上司と部下は「価値観が違う別の生き物」
価値観が違う生き物に、同じ考えを強要すること自体が間違っています。
別に「昭和の価値観が間違っている」と言いたいのではありません。お金もらうために仕事頑張るのは当然だし、厳しく怒らなきゃいけない時は絶対にある。
でも「若手を辞めさせない」という立場にたったとき、結局「若手の価値観」に合わせないといけない。
上司側が「昭和の価値観」を捨て、若手に歩み寄るしかないのです。
「部下の退職をどうやって止めるか」ではなく、「あなた自身の価値観をどうやって変えるか」に考えをシフトしましょう。
②部下の存在を承認する
退職を申告してきた後の面談、又は日々の業務の中で、部下の存在を承認しましょう。
具体的にいうと「この会社にはお前が必要なんだ」ということを熱弁するんです。
なぜ存在承認が有効かというと、若者は「こころの豊かさ」を求めて働くからです。
「こころの豊かさ?働く理由はお金でしょ?」と思った方は、以下の記事をご覧ください。なぜ若者がお金よりも「こころの豊かさ」を選ぶのか。その理由をまとめています。
上の記事を要約すると、
若者には物欲がないので、精神的な安定を求める
「お前にしかこの仕事はできなんだ!」とか「お前ならこの仕事、絶対成功させられる!」とか。
若者は、こんな存在を承認してあげる言葉を求めています。
ぜひ、あなたの部下にも存在承認の言葉をかけてあげてください。
③環境を変える
部下の働く環境を変えてあげましょう。
前述したとおり、退職理由のほとんどは「仕事内容」「人間関係」「職場環境」です。
- 給料、ボーナスが低い
- パワハラ、セクハラが横行している
- 興味のある仕事じゃない
こんな状況だと、部下はすぐ辞めたくなってしまいます。
部下をよく観察して、環境を整えてあげましょう。
直接聞くのはNG
1つ注意点ですが、「何か困ったことないか」と直接聞くのはNG
部下って基本上司を好きじゃないことが多い。あなたも昔飲み会で、仲間と上司の愚痴言ってたはず。そもそも上司を信頼してたら、部下の方から「仕事で相談あるんですけど」ってきますから。
「何か困ったことないか」と言われて、正直に答える部下はゼロです。
部下の悩みを探りたいのなら、部下をよく観察しましょう。
次の部下を退職させない努力をしよう
ここまで、部下を退職させない方法についてご紹介してきました。
断言しますが、今の部下を引き止められる確率は0%です。
それはご説明したとおり、既に部下にとって会社は「敵」で、相当な覚悟で退職を申し出ているから。
退職させないためには、部下をメンタルケアをする仕組みづくりが大切。
- 昭和の価値観を捨てる
- 部下の存在を承認する
- 環境を変える
上の対処法をためして、ぜひ優秀な人材を守っていってください。
今回は以上。
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